共有不動産の賃貸借について②
共有している不動産を賃貸にする場合、どんなことに注意すればよいでしょうか?
共有者全員の同意が必要でしょうか?それとも持ち分の過半数の同意があればいいのでしょうか?
令和3年の民法改正は、次の区分に応じ、それぞれ所定の期間を超えない『賃借権その他の使用および収益を目的とする権利』の設定について、持ち分の過半数の同意で可能な狭義での管理に含まれることを明示しました(252条4項)
・樹木の栽植または伐採を目的とする山林の賃借権等 10年
・上記以外の土地の賃借権等 5年
・建物の賃借権等 3年
・動産の賃借権等 6ケ月
上記期間を超える期間の賃貸借の契約は、変更に該当し、共有者全員の同意が必要となります。
但し、建物の賃貸借について、普通借家契約の場合、たとえ契約期間が3年以内であっても更新によって長期間存続することが見込まれるため、3年を超えない期間の賃借権とは認められず、変更と解釈されます。
後々のトラブルを回避するためにも、できる限り、共有者との相談の上、利活用するのがよいかと思いますが、いろいろな可能性を想定して、売却か賃貸借のどちらがベストかご相談いただければと思います。
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